尿漏れとは〜タイプ別に考えてみよう!〜

このブログの最初のテーマは、「尿漏れ」で行こうと決めました。

 

 

自己紹介の欄にも書きましたが、尿漏れは非常に生活の質(Quality of life: 僕たちは略してQOLと呼んでいます。)を下げる病気です。

 

 

なので、普段尿漏れでお困りの方が少しでもQOLが良くなればと思い、このテーマを選びました。

尿漏れと一言でいっても、いろいろな原因、病態があります。

とても1回では説明できないので、しばらくこのテーマが続くと思います。

 

 

まず、大きく分けてどのようなタイプがあるのかを簡単にまとめ、それ以後タイプ別に原因や治療法などを説明したいと思います。

 

 

 大きく分けると、以下の4つに分けられるかと思います。

①切迫性尿失禁

②腹圧性尿失禁

溢流性尿失禁

④機能性尿失禁

ちなみに、尿失禁とは尿漏れと同じ意味です。

 

 

まず、①切迫性尿失禁について。

切迫性尿失禁は、脳~脊髄~膀胱~尿道において「知覚」が異常なほど敏感になっており、普通ならおしっこをしたいと感じないくらいの尿の量であっても、おしっこをしたいと強く感じたり、尿漏れを起こしてしまったりする病態です。

よく、歯の領域では「知覚過敏」という言葉を耳にされると思います。この切迫性尿失禁は、おしっこの「知覚過敏」のような状況です。

尿が近いとか、突然おしっこがすごくしたくなり漏れてしまった、という症状のある方はこのタイプに該当します。

 

 

②腹圧性尿失禁は、膀胱の出口部から尿道にかけての尿漏れ防止システムについて理解していただく必要があります。膀胱出口部から尿道は尿をためている時には、ぎゅっと締まっており尿が漏れないようにできています。尿をする時のみ、この尿漏れ防止システムが緩んで、おしっこが出てきます。

 

 

この尿漏れ防止システムが機能低下すると、尿をためている間、お腹に力が加わると尿が漏れやすくなります。

咳をしたり、運動をしたり、笑った時に、おしっこが漏れるという方は、このタイプに該当します。

 

 

溢流性尿失禁は、膀胱がおしっこを十分に出せなくなる病気がもとにあり、膀胱内がおしっこでパンパンになった状態から、逃げ場を失った尿が尿道から漏れ出てくる状況です。

 

 

④機能性尿失禁は、膀胱とは直接関連のない原因でおしっこが漏れる状況です。大きく分けると二つのタイプがあります。

     一つ目は足腰が悪いなどの理由により、トイレまでたどりつくのに時間がかかってしまうことを想像してみてください。足腰がしっかりしていればトイレに間に合うのに、ゆっくりとしか動けないがゆえに、その途中でおしっこが漏れてしまう状況です。

     二つ目は、認知症のためにトイレに行こうという考えが本人の頭に無いがゆえに、おしっこを漏らしてしまう状況です。

 

以上簡単に尿漏れのタイプについてまとめてみました。

みなさんの尿漏れはどれかには当てはまるかと思いますが、いかがでしたでしょうか。

 

 

次回からはそれぞれのタイプ別に尿漏れについて考えていきたいと思います。

 

 

それでは今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。